【教育情報】「チャレンジテストは内申に直結」ってホント?!
「チャレンジテストは内申に直結する!」
「失敗したら通知表が下がる!」
大阪府の中学1・2年生のお父さんお母さん、学校の先生にこんな風に言われて、焦っていませんか?
類塾にも生徒さん・保護者様からの問い合わせが多く寄せられています。
結論から申し上げますと…
「高校入試にチャレンジテストは大きく影響しません!」
❏チャレンジテストとは?
チャレンジテストとは、大阪府教委が2015年度に公立中学校などで導入した独自の統一学力テストです。
目的の一つに「中学校間の評定の不公平さをなくす」ことがあり、チャレンジテストの結果(本来の学力)によって各学校は評定(≒内申)を修正します。
❏チャレンジテストの内申への影響力は?
「チャレンジテストは内申に直結するぞ」と脅すような先生もいらっしゃいますが、チャレンジテストによる内申への影響はあまり大きくありません。
それは、チャレンジテストによる評価の仕方=『評定の範囲』を押さえてみると明らかです。
※『評定の範囲』…チャレンジテストの結果によって作成された、府教育委員会が示す得点の範囲を示したもの。
大阪府/「評定の範囲」について
————————————
下記は令和元年度の『評定の範囲』です。※例:中2数学
<評定の範囲>
評定5 100~65点
評定4 97~45点
評定3 81~20点
評定2 56~2点
評定1 36~0点
捉えやすくするため、再構成すると…↓↓
100~98点 評定5確定
98~82点 評定5,4確定
81~69点 評定5,4,3
68~57点 評定4,3
56~45点 評定4,3,2
44~37点 評定3,2
36~21点 評定3,2,1
20~1点 評定2,1
1~0点 評定1確定
例えば、数学の評定が5の生徒は、65点以上を取っていれば内申に響くことはない。
評定で5を確定させるためには、98点以上取る必要がある、ということになります。
これは、府教育員会からすると、
例えば、チャレンジテストで97点~45点の生徒が評定4なら、妥当かつ信頼できる評価だと見なすということ。逆に、チャレンジテストで40点なのに評定4なら不当にオマケしていないか、100点なのに評定4なら不当に評価を下げていないか、という疑問をつけるぞという意味です。
しかし、そもそも点数の範囲が広すぎて、殆ど意味をなしていません。
つまり、チャレンジテストで大失敗しても、学校成績で文句のない成果を出していれば評定を下げる決定打にはならない、と言うことです。
多少意味があるとすれば、普段素行が悪いor一学期に大失敗した場合です。
例えば、82点以上を取って評定4以上確定の範囲に入る、57点以上を取って評定3以上確定の範囲に入る、などです。
しかし、この数値は令和元年度のものですので、今年何点取ればいいかは分かりません。
つまり、チャレンジテストでいつもより少し点数が悪くても影響はないし、
大失敗したからといって評定が絶対に下がるという訳でもないし、
評定を上げるために何点とるべきなのかは定かではありません。
❏焦りは不要!
チャレンジテストは、学校による評定(内申)が妥当かどうかを確認するための一材料にすぎません。いつもの力が発揮できるように、安心して取り組みましょう!
焦りや不安から応用問題や難問ばかりに手を出せば、大幅に失点する可能性が高くなるだけです。類塾では、無駄な対策に時間を費やすことのないよう、上記のような情報に加え、作問傾向や取り組み時の頭の使い方などをレクチャーします。